合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

ジンガロ鑑賞報告

ついに、待望のジンガロ公演を家族四人そろって鑑賞することができました。

なんとなんと!SS席1万8千円×4人分=7万2千円也! 背広が買えます!ステレオも買えます!しかしながら、「飛行機でパリに行って見るよりは安い!」との家族の言葉が、私の全ての逡巡を吹き飛ばしてしまったわけです。

<カフェバー>

「開演20分前までには、必ず入場してください」とチケットの注意事項に書いてありましたが、実際には開演予定時間の夕方5時ギリギリまで、公演会場の中には入場させてくれません。ではなぜ20分前までの入場を義務づけられるかと言いますと、どうやら、カフェバー棟に観客をなるべく長時間滞留させて、関連グッズを買わせようとする魂胆が透けて見えます。我が家の場合、何度も書きましたが、会場まで徒歩5分と至近距離にあるため、なんと開演50分前には、カフェバー到着となってしまいました。

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なお、私が2月13日の本ブログで、パリでは観客が入場する際、足下に馬を見ながら会場に入るとされており、これがそのコースではないかと写真付きでご紹介した施設は、とんだ勘違いでして、単なるカフェバー会場棟に過ぎなかったことが判明いたしました。申し訳ございませんでした。(なお、馬と観客との接触は、終演後に待っていれば可能のようです)

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さて、写真でご紹介したカフェバーで売っているジンガロ関連グッズについてでありますが、はっきり言って高い! Tシャツ5000円、携帯ストラップ3000円、ジンガロ特製板チョコ(ルショコラドアッシュ製)1000円等々、いずれもこの会場でしか売っていない完全限定レアものだそうです。コーヒーは勿論、特製シャンパンも飲めるんですが、いかにもあざとい感じですよね。「Too Expencive!」と文句を言いながら、気がついたら、板チョコ3枚、携帯ストラップ2本を買っていた私です。

<入場時の混乱>

開演時間ぎりぎりに観客を一遍にドッと会場に入場させます。この公演会場の大テントの内部がかなり暗いので、観客が押し合いながら入場することもあり相当危険に思えました。驚いたことに、会場内には整理員が一人も居らず、暗いこともあって席の番号が確認しづらく、ちょっとした混乱状態になりムッとさせられます。

しかし、暗い会場の中で目をこらすと、中央では既になにやら五体投地らしき情景が静かに展開されており、いつしかチベット仏教の声明の世界に引き込まれていくことになります。

<肝心の公演内容>

さて、今回のジンガロ公演ルンタ、果たして高い入場料に見合う内容だったか?と問われれば、私としてははなはだ自信がない。

当初、家族の中で最も強く見たいと切望していた私としては、正直に言って 「あれっ?これって要するに曲馬団だよなぁ。芸術性?う~ん?あるって言えばあるような気もするけれども・・・」 というのが感想であり、チケットのあまりの高価さのために、くやしくてそれを大声で言いにくいというのが、本音であります。

しかし、大変皮肉なことではあるのですが、当初私の思い入れの強さの一方で、それほど乗り気には見えなかった我が家の妻・息子・娘たちが、何と三人とも大感激で大満足という予想外の大いなる逆転現象が起きてしまったのです。

今、落ち着いてじっくり反芻して考えてみますと、ジンガロというものは、頭で見てはダメで、あるがままに鑑賞しなければならないというのが結論です。

ところで、ステージ最後のカーテンコールに当たる拍手の際に、全編にわたって厳かな声明を唱えていたチベット仏教僧の方々も起立して拍手に応えておられましたが、なんか違うんじゃないかな・・・

PS.話は違いますが、昨日、私の最も敬愛するフォークシンガー高田渡さんが、突然、亡くなられました。謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌・・・