合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

2006-01-01から1年間の記事一覧

私と娘

ある雑誌から「私と娘」というテーマで書いてみないかという依頼があり、このブログでは一度取り上げたテーマではありましたが、再度整理して5百字強の文章にしてみました。家族について語るなど、考えようによっては正月らしいテーマでもあり、下記のとお…

読書の偶然

久しぶりに「時間厳守子」さんの「雑学通信」の最近の記事の中から、許可をいただいて「読書の偶然」の不可思議についての記事を以下に転載させていただきます。一読しておわかりのように、私と違ってかなり論理的な文章なんです。どなたでもこの種の「読書…

半井小絵と半井桃水

半井小絵(なからいさえ)というNHK専属の気象予報士をご存知でしょうか?決して美人のカテゴリーに入るとは思いませんが、育ちの良さが伺われるおっとりとした雰囲気と明晰な説明ぶりから「7時28分の恋人」と呼ばれるほどに、今人気急上昇中の気象予報士…

今に残る昔の銀座写真集

十年ぶりくらいで本当に久しぶりに銀座をしっかり歩いて見ましたが、知らないうちにずいぶん変わってしまっているんですね。どう変わってしまったかと言いますと、前の銀座は実は相当に下町的な土地柄だったはずなんですが、今はなんと言いますかいわば「豪…

生まれた頃の記憶

人間は生まれ落ちてからの人生で、はたしてどのくらい昔の記憶まで辿れるものなのでしょうか。言葉を変えれば、人間が生まれて最初の記憶というものは、(もちろん、人それぞれで違うのでしょうが)何歳くらいの記憶から保持し続けていられるものなのでありま…

映画「洲崎パラダイス・赤信号」の現場を歩く

今回は、3回前に書いた映画「洲崎パラダイス・赤信号」(昭和31年作品)の各シーンの現場を実際に訪ねて、五十年後の今がどうなっているか、確認してみることにしました。若干オタク的になってしまいますが、どうかご容赦ください。 [そば屋]まず、三橋達也と…

つま恋の吉田拓郎

前回「つま恋と中津川」が、拓郎に対して冷たすぎないか?というご批判を一部でいただきました。そんなことはございません!ということで、今回は拓郎讃歌です。 9月23日の「吉田拓郎&かぐや姫Concert in つま恋」をビデオで見ました。いやはや60歳還暦…

つま恋と中津川

先般九月二十三日、静岡県掛川市のつま恋で「吉田拓郎&かぐや姫Concert in つま恋」と銘打った大野外コンサートが挙行され、団塊の世代を中心に大変な盛況だったらしい。過去をさかのぼると、31年前の1975年9月、かぐや姫が拓郎の誘いを受けて最初のつま恋ラ…

幻の「洲崎パラダイス・赤信号」を見る

このブログでかつてご紹介しました名匠川島雄三監督の幻の作品「洲崎パラダイス・赤信号」(昭和31年作品)をようやく見ることが出来ましたので、ご報告します。この映画は、今はなき戦後有数の歓楽街洲崎パラダイスの雰囲気を伝える秀作の呼び声高い作品…

正調寅さんの啖呵売

それでは、世に言う「車寅次郎の啖呵売」を正調でお届けしましょう。 角は一流デパートは、赤木屋、黒木屋、白木屋さんで紅白粉(べにおしろい)つけたお姉ちゃんから、下さい頂戴でいただきますと、五千が六千、七千が八千、一万円は下らない品物だが、今日…

寅さんの啖呵売(たんかばい)

私は特技と呼べるものが、全くない人間だと思いますが、強いてあげればひとつだけあるかもしれません。それは、あの映画「男はつらいよ」の中で、テキ屋の車寅次郎が、いつもどこかの神社仏閣の境内の縁日で、暖かい日差しを浴びながら、気持ちよさそうにま…

洲崎についての雑学

私の生まれ育った深川も、私がよく散歩する洲崎も、私が生れ落ちたときから当たり前のように私の周辺に存在し続けてきた環境なのでありますが、よくよく調べてみますと、はるか江戸の昔から連綿と庶民が暮らし、喜びと悲しみをつづってきた伝統ある庶民の町…

洲崎球場跡を歩く

洲崎球場は、現在の江東区新砂一丁目にあったようで、現在は警視庁第九機動隊に隣接したオルガノ㈱本社のあたりだと思われます。我が家からはちょうど良い散歩コースにあたりますので、周辺を歩いてきました。 江東区教育委員会設置のパネルの文章を引用しな…

必見 ! 紙屋悦子の青春

映画監督黒木和雄が、4月12日脳梗塞で急逝する直前に完成させた「紙屋悦子の青春」を岩波ホールに見に行ってきました。左欄「映画鑑賞履歴」にも書きましたが、まさしく「黒木和雄が自らの命を差し出して完成させた作品」と言うべきでしょう。傑作です。名画…

ブログ「アクセス解析」のおもしろさ

実は、私が使っているブログ、ニフティの「ココログ」というブログではいわゆるひとつの革命的事件が最近ありました。すなわち、今月から「アクセス解析」なるものができるようになったのです。「アクセス解析」とは何ぞやと申しますと、自分のブログへのア…

パイレーツ・オブ・カリビアン「デッドマンズ・チェスト」

今回のお盆休みの一番人気の映画と言われるパイレーツ・オブ・カリビアン「デッドマンズ・チェスト」(しかし、ぜ~んぶカタカナの長い題名ですねぇ、一昔前なら絶対つけない映画の題名です)を見ました。前作「呪われた海賊たち」も面白かったけれども、こ…

ああ彰義隊

慶応4年(1868)正月、徳川慶喜は大政奉還後、鳥羽伏見の戦いに敗れて、大阪から海路江戸へ逃げ帰ります。その後、有栖川宮熾仁(たるひと)親王を総督とする明治新政府軍が江戸に向かいます。慶喜は上野寛永寺で恭順蟄居します。3月、勝海舟と西郷隆盛の巨…

少年野球の昔と今

今日も例によって「ノスタル爺」シリーズです。私の小中学生時代に近所の悪童たちみんなが夢中になっていた遊びをひとつ挙げるとすれば、それは文句なしに「野球」でしょう。ご町内の子供たちだけで、少年野球チーム「平野1丁目ビクトリー」を組織し、毎週日…

お玉が池の千葉道場

今回は江戸時代の剣術道場について考えてみたいと思います。江戸時代に武士として生まれた子供たちにとって、剣術の修行というものは、果たしてどのようなものであったのでありましょうか? 楽しかったのでしょうか? それとも義務感だけで親からいやいやや…

昔の下町には・・・

突然ですが、私とビートたけしには、意外と共通点が多いということから、今日は話を始めます。したがって、私は彼の書いた本をよく読みます。そのほとんどはくだらないことばかり書いてあるのですが、時々思わずひざを打ちたくなるほど、わが意を得たりとい…

宿沢広朗さんの死

6月17日午後0時53分、心筋梗塞のため、元ラグビー日本代表監督で三井住友銀行専務執行役員、私が心から敬愛する宿沢広朗さんが急逝されました。55才でした。宿沢さんは登山の最中に倒れ、群馬大学医学部付属病院に運ばれたものの、その日に亡くなられたそう…

御礼!五万アクセス突破

万歳!万歳!ついに達成しました! 五万アクセスです!毎度、ご精読ありがとうございます。 思えば、2004年3月、「おじさん公務員とは?」で始まったこのブログですが、アクセスにアクセスを重ねていただいて、2年3ヶ月で5万アクセスを達成したわけ…

駐車監視員制度に思う

この6月1日から東京・大阪など大都市と県庁所在地で、駐車違反の取締りが格段に強化された。大きな特徴は、「駐車監視員」と称する資格を持つ民間人が警察官に代わって取り締まりに当たれるようにしたことである。また、駐車違反を発見されても、従来は実質…

もしも坂本竜馬が新撰組に入隊していたら

はじめにお断りしておきますが、今回は「読んだぞ!リスト」でご紹介した竹下倫一著「龍馬の金策日記(祥伝社新書)」からの受け売りです。 結論から先に申し上げますと、坂本竜馬と新撰組は、実は相当近い位置にあり、まかり間違えば竜馬は相当高い確率で新…

過剰な映画ブログ

2004年3月開設以来、この私のブログも早3年目に入っております。そして、最近このブログを見ていただく方々の数は、ほぼ50アクセス/1日で安定してまいりました。一日に約50人の方が、私の拙い記事を見ていただいているわけで、もったいないやら…

ソニーの没落

ノンフィクション作家の山根一真氏が、「ソニー60年」を振り返って5月13日の朝日新聞に、ソニーファンとして興味深い一文を寄せています。ちょっと長くなりますが、以下に要旨を引用します。 ソニーは常に挑戦的な技術を実現し、常に最も美しいデザイン…

ロックコンサートの正しい作法

4月2日、私は生まれて初めてロックコンサートなるものを見ようと、はるばるさいたまスーパーアリーナまで出かけてきました。演目は、「ローリング・ストーンズ ア・ビガーバン ツアー」。「結成40年」「永遠の不良少年」「伝説のバンド」「転石苔むさず…

吉永小百合と赤木圭一郎と「安保反対」

吉永小百合を長く見ていると、いくつかの気になる不可解な行動がありますが、そのうちのひとつに「唐突な政治的主張」というのがあります。たとえば、典型的なのが、かつて70年安保闘争で全国の学生運動が燃え盛っていた頃、何かのテレビインタビュー番組…

父娘問題についての疫学的分析

とまぁ、そういうわけで、吉永家の父芳之と次女小百合の間の、ほとんど生涯をかけた相克は、大変深刻なものであったろうことは、吉永家からもれ伝わってくるかすかな情報からでも十分伺われました。とりわけ私にとってどうしても理解できない謎だったのは、…

吉永小百合のお父さん

小百合のお父さんについては、諸説紛々で本当のところがよくわからなかったのでありますが、コメント欄に投稿いただいた「いちはつ」さんからよい本のご紹介をいただきました。関川夏央著「昭和が明るかった頃」(文春文庫)です。題名からは「三丁目の夕日…