合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

インドの携帯

Photo 我が家の26歳になる娘は、ヨガの勉強をしているのでありますが、その関係で今回インド中部のナグプールなる人口240万人程度の都市で、約10日間、集中講義を受けてきました。
その娘が話すインドおもしろばなしの中に、非常に興味深いものがありましたので、ご紹介します。
我が娘が話すこと故、聞き違い、勘違いも充分ありえますが、信用してしまうことにします。

話の主題は、インドの携帯電話についてです。
インドの携帯は、その発展形態がちょうど中国のそれと似ており、有線電話の普及をすっ飛ばして一気に携帯電話がドット普及してしまったために、日本のように有線と携帯の混在という状況はなく、みんなが携帯電話を持っている状況のようです。

このこと自体は、さしておもしろいことではありません。
おもしろいのは、その使い方です。
自分の携帯に電話がかかってきた時に鳴る着信音の音量が半端な音量ではないそうです。
日本人の通常の着信音の常識から考えると、体感で約5倍以上の音量なのだそうです。日本人の体感では、まるで爆音の目覚まし時計の音と思えばわかりやすいそうです。
なぜそのようにバカでかい着信音にするかと言えば、インド人は携帯による会話を最優先するからだそうであります。日本人のように会議の時とか、友人と話している時とか、目上の人に説明する時とか、携帯の着信音を消して後でコチラからかけ直すという習慣がないそうです。そうした配慮を全くしないのだそうであります。
要するに、どんなに重要な人と大事な会話をしている最中であろうと、今かかってきて着信している携帯の発信者が最優先されてしまうのだそうであります。だから着信音がバカでかい音量なのです。
まっ、ここいらへんは、価値観の違いもあるでしょうし、文化の違いに関わるものであるかもしれないし、ひとつの見識として理解するしかないのかも知れません。

もうひとつ、こうした携帯電話に対するインド人の特殊な生活習慣は、当然の帰結として、さらにおもしろい事実を招来します。
携帯の着信に最大の優先度を与えてしまうという習慣は、すなわちメールの必要性をなくしてしまうんです。それはそうですね、どんな時でも相手が携帯にでてくれるのであれば、わざわざ相手の状態を配慮してメールで用を足す必要は無くなってしまうわけです。
その結果、我が娘の言うには、10日間の滞在中、現地インド人が携帯でメールをチマチマ打っている場面をついに一度も見なかったそうであります。

以上、これって本当だったら相当おもしろい国民性だと思うのですが・・・・