合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

札幌でコンサートを聴く

Sdsc00386 仕事の関係で、札幌中島公園の中にある札幌コンサートホールKitaraでクラシックを聴く機会がありました。
東京文化発信プロジェクトの東京都交響楽団ハーモニーツアー。曲目は、ブラームスの「ハンガリー舞曲第一番」、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」、ドボルジャークの「交響曲第九番新世界」。

クラシックを聴くのに、東京で聴こうが札幌で聴こうが、はたまたモンゴルで聴こうが、違いはなかろうと私は思っていたのですが、東京と札幌で明確に異なるちょっとしたサプライズな相違点を発見しましたので、報告します。

まず、最初のサプライズ。札幌の観客は圧倒的に男性が多いんです。
東京の場合、女性、とりわけおばさん達が圧倒的で、ざっと見て全体の6~7割が女性です。しかし、札幌ではこの男女比が見事に逆転します。すなわち、観客の7割以上が男性なのです。それも概ねアラ還(アラウンド還暦)前後とお見受けしました。
一生懸命考えたのですが、この理由はわかりません。

第二のサプライズは、開演前の観客の集まり具合の差です。
東京のクラシックコンサートでは、開演十分前でも客席は半分程度の入りで、「今日はやけにすいているなぁ」と思う間もなく、開演直前のこの十分で半数近くの観客がドドドッと席に着きます。まるで、魔法のようです。要するに、東京の観客は、コンサート慣れしていて一分のムダもしないように行動するかの如く見受けられます。
一方、札幌の観客は、全く違います。
開演前三十分の開場時間以前に、既にエントランスに入りきらないほどに観客が詰めかけて、みんなでじっと整然と並びながらおとなしく開場を待っているのです。これには驚きました。[E:sign03]

こちらの方の理由は、なんとか見当がつきました。
要するに、札幌の冬のコンサートは雪がつきものです。雪の日は、電車が遅れがちです。車で行っても時間通りにつかないリスクは大きいです。したがって、札幌のクラシックファンは、早めにコンサート会場にかけつけるのであろうという結論に達しました。

土地土地で、あらゆる場面で、生活の知恵があるのです。