合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

映画・テレビ

北野武と山田洋次

というわけで、今回は北野武と山田洋次の関係について。 そもそも挨拶すらしないらしい。なんかの映画祭で、タケシが会釈しようとしたが、山田洋次は眼も合わせようとしなかった、ということらしい。そこでタケシは「変な人ですよぉ!」と連呼し始めることと…

山田洋次、ちょっと変

なんと御年87歳の山田洋次監督が好調らしい。シリーズ「家族はつらいよ」は現在3作目が上映中で、相変わらずのきめの細かい仕事ぶりで、「男はつらいよ」なき松竹映画の職員の生活を支えているらしい。ということで、私は遅ればせながら、昨年上映の「家…

「この世界の片隅に」がいい!

珍しく私の家族が声をそろえてイチオシして、「ぜひ見ろ」と推薦してきたアニメ映画があります。興行収入レースのトップを独走する「君の名は。」ではありません。「この世界の片隅に」という覚えにくい題名の映画です。そこで、年金生活者としての立場を有…

テレビ視聴率調査の歴史

三谷幸喜氏によれば(朝日新聞「ありふれた生活」)、この秋からテレビ番組に関して、新たに「総合視聴率」が発表されるようになったそうである。「総合視聴率」とは、今までの視聴率に「録画率」(正確にはオンエアから一週間の間に再生された率)を加えたもの…

「西部邁ゼミナール」のチャンネル変更

私が必ず予約録画して欠かさず見るテレビ番組の一つに「西部邁ゼミナール」がある。毎週日曜の午前9時からの30分間。チャンネルは視聴率が常にミクロのMXテレビ。かつて「朝まで生テレビ」でディベートさせたら無敵の論客と恐れられた西部邁が、自ら選ん…

「かぐや姫の物語」について

ジブリの高畑勲監督の2013年作品「かぐや姫の物語」の制作ドキュメンタリーを見ました。 いやはや大変なご苦労だったのですね。高畑監督自身はもとよりとして、天才高畑を支えるジプリ関係者をはじめスタッフのご苦労は筆舌に尽くしがたく、何度も制作中止の…

宮本信子と山口果林

私には、女優の宮本信子と山口果林の区別がつきません。 ところが、この数年しばらく見なかったと思っていたら、お二人ともほぼ同時期に相次いでテレビで頻繁にお目にかかりだしたので、びっくりしています。 まず宮本信子さんの方ですが、おそらく上の写真…

千葉の鬼小町「千葉さな子」

NHKの今年の大河ドラマは「龍馬伝」、好調のようです。コンスタントに視聴率は20%を超え、ほとんど週間視聴率のトップを独走中。さて、この「龍馬伝」、現在の展開は、江戸の京橋桶町の千葉定吉道場で、龍馬は北辰一刀流の稽古三昧。 ここで出会ったのが千葉…

映画のシニア料金

そもそも映画料金は高いのか安いのか[E:sign02]この議論にはいろいろな意見がありそうですが、現在のわが国の1800円という水準は、どうやら国際的に見ても、先進国の中ではかなりイクスペンシブではあるようです。そのせめてもの埋め合わせに・・・というわ…

「おくりびと」の外国語映画賞は?

監督:滝田洋二郎、 主演:本木雅弘、広末涼子、脚本:小山薫堂、 音楽:久石譲第32回モントリオール世界映画祭 グランプリ受賞第81回米国アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート決定[E:sign03] 気になっていたけれども、ずっと見る機会のなかった松竹映画「おくり…

スペインの「ハルク」

「ハルク(Hulk)」というアメリカ映画があります。おなじみのマーベル・コミックによるアメコミ「超人ハルク」の映画化作品です。5年前にアカデミー賞受賞監督である名匠アン・リーによって監督された映画です。監督は定評があったのですが、SFXのリアリティ…

見ました「母べえ」

このブログの愛読者の方は、みなさん既に良くご存知のように、私は熱心なサユリストです。そして同時に、このブログの右上欄の写真にありますように山田洋次監督の寅さんの熱狂的なファンでもあります。したがって、この映画「母べえ」のように、山田洋次監…

映画「殯(もがり)の森」

他の人はどう見るのかわかりませんが、少なくとも私にとっては河瀬直美監督の映画はとっても難解です。この映画も例外ではなく、「ドキュメンタリー映画」と呼ばれるべき河瀬直美独特の作風の典型となる映画です。 相変わらず映像の美しさは抜群で、映像には…

映画館のおばさん

昨年暮れに、丸の内ピカデリーに「硫黄島からの手紙」を見に行ったときの話です。恐縮ですが、映画については左欄「映画鑑賞履歴」をご覧ください。私が今回書きたいのは、この映画の内容についてではなくて、映画館の中でたまたま私に隣り合わせたおばさん…

幻の「洲崎パラダイス・赤信号」を見る

このブログでかつてご紹介しました名匠川島雄三監督の幻の作品「洲崎パラダイス・赤信号」(昭和31年作品)をようやく見ることが出来ましたので、ご報告します。この映画は、今はなき戦後有数の歓楽街洲崎パラダイスの雰囲気を伝える秀作の呼び声高い作品…

正調寅さんの啖呵売

それでは、世に言う「車寅次郎の啖呵売」を正調でお届けしましょう。 角は一流デパートは、赤木屋、黒木屋、白木屋さんで紅白粉(べにおしろい)つけたお姉ちゃんから、下さい頂戴でいただきますと、五千が六千、七千が八千、一万円は下らない品物だが、今日…

寅さんの啖呵売(たんかばい)

私は特技と呼べるものが、全くない人間だと思いますが、強いてあげればひとつだけあるかもしれません。それは、あの映画「男はつらいよ」の中で、テキ屋の車寅次郎が、いつもどこかの神社仏閣の境内の縁日で、暖かい日差しを浴びながら、気持ちよさそうにま…

必見 ! 紙屋悦子の青春

映画監督黒木和雄が、4月12日脳梗塞で急逝する直前に完成させた「紙屋悦子の青春」を岩波ホールに見に行ってきました。左欄「映画鑑賞履歴」にも書きましたが、まさしく「黒木和雄が自らの命を差し出して完成させた作品」と言うべきでしょう。傑作です。名画…

パイレーツ・オブ・カリビアン「デッドマンズ・チェスト」

今回のお盆休みの一番人気の映画と言われるパイレーツ・オブ・カリビアン「デッドマンズ・チェスト」(しかし、ぜ~んぶカタカナの長い題名ですねぇ、一昔前なら絶対つけない映画の題名です)を見ました。前作「呪われた海賊たち」も面白かったけれども、こ…

過剰な映画ブログ

2004年3月開設以来、この私のブログも早3年目に入っております。そして、最近このブログを見ていただく方々の数は、ほぼ50アクセス/1日で安定してまいりました。一日に約50人の方が、私の拙い記事を見ていただいているわけで、もったいないやら…

「チャーリーとチョコレート工場」を見ました

前回「もしも私が幕末のテロリストだったら・・・」は、我ながら密かな自信作だったんですが、どういうわけか全く反響がありませんでした。反響があるまで、次は書かないつもりでしたが、気を取り直してやっぱり書いてみました。 ティム・バートン監督、ジョ…

もしも私が幕末のテロリストだったら・・・

インドのウパニシャド哲学では、人間の魂は死後、植物も含めたさまざまな他の生物に生まれ変わるとされています。そして、死後何に生まれ変わるかは、その人の生前の業(カルマ)によって決定されるそうです。同様の輪廻説は、古代ギリシャのピタゴラスやプ…

31年ぶりに「砂の器」を見て

私がはじめて「砂の器」を観たのは、1974年ですから、実に31年前、私がまだ20歳代の半ばの頃である。記憶にあるのは、気分が妙に晴れずにブルーであった31年前のその日、私は「映画でも観てみようか?」と、題名もろくに確認せずに、浅草六区の浅…

修正「ローハイド」

前々回「ミリオンダラー・ベイビーを見て」の記事中、TV映画「ローハイド」の放送時間を10時~11時としましたが、「そんなに遅くなかったのでは・・・」とのご指摘を受け、改めて調べましたところ、どうやら毎週土曜の9時~10時、放送局はNETだ…

ご乱心!日本アカデミー賞

いくつかある日本の映画賞の中で、「日本アカデミー賞」は、昭和53年創設の後発組です。 それでも今年は、第28回を数え、徐々に映画賞としての風格を増しつつあると言っても良い状況にあったと思います。 しかしながら、昨日発表された2005年第28…

今年のキネマ旬報ベストテン

04年のキネマ旬報ベストテン(日本映画部門)が、発表になりました。順位は以下の通りです。 1位 誰も知らない 2位 血と骨 3位 下妻物語 4位 父と暮らせば 5位 隠し剣鬼の爪 6位 理由 7位 スウィングガールズ 8位 ニワトリはハダシだ 9位 チルソ…

「新選組!(総集編)」を見る

昨年一年間、日曜の夜と言えば、NHKの大河ドラマ「新選組!」を見ることが習慣となり、一週間のリズムを作り上げてしまったので、「新選組!」を見ることが出来ない日曜日が来ることにどうにもなじめず、リズムが狂いがちな年越しでありました。 そうは言…

「隠し剣鬼の爪」を見る

米国アカデミー賞外国語映画賞部門ノミネートをはじめ数々の映画賞を総なめにした感動作「たそがれ清兵衛」から2年・・・山田洋次が満を持して再び新たな時代劇に挑む藤澤ワールド第二弾! 以上のキャッチコピーにつられて、東劇で「隠し剣鬼の爪」を見てき…

「24(トウェンティ・フォー)」(第一シリーズ)を見る

合計24話24時間という長尺ドラマで、アメリカで評判の人気ドラマ「24(TWENTY FOUR)」をレンタルDVDで2ヶ月がかりでようやく全巻見終わりました。 ご存じない方もいると思われますので、まずこのTVドラマの簡単な概要から紹介します…

明治維新と孝明天皇毒殺説

明治維新を早めた要因は何かとか、遅らせた要因は何かとか、巷間、いろいろな説があります。 これらについての典型的な議論は、例えば、1862年(文久2年)の薩摩藩の尊攘急進派6名が殺害された寺田屋事件は結果的に却って明治維新を数年早めることにな…