合理的な愚か者の好奇心

団塊おじさんの "見たぞ! 読んだぞ! 歩いたぞ!"

東京を歩く

江戸を歩く 猿子橋の仇討

写真は、現在の猿子橋跡。大きな木の左側が、旧六間堀を埋め立てた地域で、居眠り磐音の住む金兵衛長屋があった。 最近、江戸の古地図を広げながら、時代小説の世界にひたるのを趣味に加えることにした。江戸時代は、隅田川の東西に都市が広がっていたわけだ…

「実用洋食七福」建替えへ!!

本ブログで何回もご紹介しております例の「実用洋食七福」についてです。開業以来半世紀、約50年、深川一帯の肉食系そして大食系住民と一部根強いファンのために、老朽化などほとんど気にもかけずに味と量の二兎を追いかけて、熱狂的な人気がありました「…

東深川橋の謎の石碑

上の写真は、我が家の近くを東西に流れる小名木川にかかる橋のひとつの東深川橋です。 この橋のたもとの南詰に写真のような立派な石碑が立っています。私は長い間、この石碑のいわれが気になっておりましたが、このたび偶然にこの石碑の由縁が判明いたしまし…

渋谷物語2 私の生まれた家

私の生まれたところは、もう既にこのブログで何回か書きましたように、渋谷区の神宮通り、電気館の近く、渋谷タワーレコードのはす向かいです。今は左の写真のように、いつのまにか最近更地になったようです。2階建ての家自体は、昭和30年代建築の古い家…

渋谷物語1 百軒店

久しぶりに渋谷をゆっくり歩いてみました。午後の渋谷は、若者たちの圧倒的な熱気と喧騒で落ち着けませんので、ゆっくり歩ける朝の渋谷を歩きました。 渋谷は変わりました。ヒカリエができた東側は当然として、西側の文化村から松濤美術館方面も、かつてのホ…

白河3丁目の回覧板

先日、近所の床屋に行こうとして、朝、外に出たのですが、あいにく9時開店に少々早すぎたため、床屋がまだ閉まっているという不運に出会いました。仕方がないので、床屋のご町内を中心に散歩気取りでダラダラと歩いていますと、軒下にA3版程度のラックに挟…

もういちど「実用洋食 七福」

今週の週刊現代で、慶応大学の福田和也教授があの「実用洋食七福」をエッセイで取り上げておりますので、その文章を紹介して再度七福の偉大さを語りたいと思います。 このエッセイによりますと、「実用洋食七福」のファンだったのは、福田教授ではなく、洲之…

団塊世代の無理矢理カップル

少なくとも今をさかのぼるわずか三年前の平成17年春の時点では、この東京を散歩する熟年の人たちの典型的パターンは、孤独な「リュックのおじさん」か、団体の「帽子のおばさん」のふたつのパターンでした。こうしたおじさん&おばさんの状況については、この…

戸越銀座商店街を歩く

個人的に前から気になっていた「戸越銀座商店街」を歩いてみました。この商店街は、東急池上線「戸越銀座駅」に接する全長1.6kmに及ぶ日本一長い商店街です。時間帯を区切っての歩行者天国の実施や車いすでも入れる店舗入口でのバリアフリー化を行うなど、商…

芥川龍之介の生家

都立両国高校に学んだ学生たちにとって、全員がもれなく誇りとする先輩はただひとり。芥川龍之介だということは、既に何回も書きました。この芥川龍之介の生まれた場所が意外な場所にあります。現在の中央区明石町10番、聖路加病院の敷地内となります。 芥川…

浅草ウラ観光案内:浅草神社

今回の浅草ウラ観光案内は、今(5/19現在)三社祭で沸く浅草神社です。「なんだ、浅草神社では表の観光案内じゃないか?」とご不満の向きもあろうかと思いますが、あわてめさるな。(しかし、最近のおみこしは女性が沢山担いでいるんですねぇ!びっくりしま…

浅草ウラ観光案内:レストラン大坂屋

久しぶりの浅草ウラ観光案内です。今回、ご紹介するのは浅草寺の裏、言問通りをはさんで北側、下町の小粋な洋食屋さん、「レストラン大坂屋」です。創業は大正2年、永井荷風が文化勲章の祝賀会を行ったという、85年の歴史を誇る由緒正しい折り紙つきの洋…

亀戸ぎょうざの作法

今回は「亀戸ぎょうざ」の紹介をしたいと思います。 亀戸駅からすぐの路地裏に古くからあるらしい佇まいの貫禄の店構えが、本店です。いつも行列が出来ていますが、客の回転は驚異的な効率で、待たされてもストレスはあまりありません。驚異的な客の回転を支…

私だけの浅草

かつて「浅草ウラ観光案内」として「やきそばの花屋」や「東本願寺」「警視庁菊屋橋署」などをご案内しましたが、今回はその続編として、私だけの記憶に焼きついている私を作った私だけの浅草の思い出を写真と一緒にお送りします。 まず、最初は今のJRA馬…

謎の集合住宅「清洲寮」

都営大江戸線及び東京メトロ半蔵門線の「清澄白河駅」の清洲橋通り側の出口のまん前に写真でご覧のように、建てたのはおっソロしく古そうだが、よく見ると丁寧にメンテしていそうでレトロ趣味の方には垂涎の的のような集合住宅らしき建物があります。この建…

今に残る昔の銀座写真集

十年ぶりくらいで本当に久しぶりに銀座をしっかり歩いて見ましたが、知らないうちにずいぶん変わってしまっているんですね。どう変わってしまったかと言いますと、前の銀座は実は相当に下町的な土地柄だったはずなんですが、今はなんと言いますかいわば「豪…

映画「洲崎パラダイス・赤信号」の現場を歩く

今回は、3回前に書いた映画「洲崎パラダイス・赤信号」(昭和31年作品)の各シーンの現場を実際に訪ねて、五十年後の今がどうなっているか、確認してみることにしました。若干オタク的になってしまいますが、どうかご容赦ください。 [そば屋]まず、三橋達也と…

洲崎についての雑学

私の生まれ育った深川も、私がよく散歩する洲崎も、私が生れ落ちたときから当たり前のように私の周辺に存在し続けてきた環境なのでありますが、よくよく調べてみますと、はるか江戸の昔から連綿と庶民が暮らし、喜びと悲しみをつづってきた伝統ある庶民の町…

洲崎球場跡を歩く

洲崎球場は、現在の江東区新砂一丁目にあったようで、現在は警視庁第九機動隊に隣接したオルガノ㈱本社のあたりだと思われます。我が家からはちょうど良い散歩コースにあたりますので、周辺を歩いてきました。 江東区教育委員会設置のパネルの文章を引用しな…

ああ彰義隊

慶応4年(1868)正月、徳川慶喜は大政奉還後、鳥羽伏見の戦いに敗れて、大阪から海路江戸へ逃げ帰ります。その後、有栖川宮熾仁(たるひと)親王を総督とする明治新政府軍が江戸に向かいます。慶喜は上野寛永寺で恭順蟄居します。3月、勝海舟と西郷隆盛の巨…

お玉が池の千葉道場

今回は江戸時代の剣術道場について考えてみたいと思います。江戸時代に武士として生まれた子供たちにとって、剣術の修行というものは、果たしてどのようなものであったのでありましょうか? 楽しかったのでしょうか? それとも義務感だけで親からいやいやや…

実用洋食「七福」のプライド

私は、外食するときはいつも、インターネットのグルメサイトで事前に予習をして、ターゲットを決めてから、出かけるようにしております。はずれが少なく、店を探して見つけた時のちょっとした高揚感が楽しいからです。とりわけ、お勧めサイトは、東京レスト…

宝来屋からの妄想(散歩のコツ)

今回は、私の趣味である都内長距離散歩がなぜそれほどおもしろいのかという問題につきまして、薀蓄を披露したいと思います。散歩を面白くするためには、実はちょっとしたコツがあるのです。コツといいましても、それほど難しいことではありませんで、いわば…

浅草の塔

はるか昔、私の学生時代の浅草にスペースタワー(宇宙塔)なる面妖なタワーが出現したことがあります。下町っ子の私としては、一度上ってみなくてはと思っていたにもかかわらず、気がついたときには既に忽然と姿を消しておりました。あのスペースタワーなる…

渋谷川はどこを流れる?

2005.7.2「31年ぶりに砂の器を見て」に対して頂戴したコメントで、とっぱさんや酢豆腐さんから厳しいご指摘を受けましたように、渋谷区には、昭和40年の住居表示変更までは「穏田」という地名が、歴然と存在しておりました。今の神宮前のあたりで、原宿…

清洲橋は登れるか?(隅田川名橋シリーズ)

2005.2.5「永代橋を登る(隅田川名橋シリーズ)」で既に白状しましたように、私は30数年前、まだ20歳代の独身の若者でありました頃に、一度、永代橋のアーチ部分(写真参照)を登ったことがあります。 誰でも若いうちはそうだと思いますが、当時の私は怖…

帽子のおばさん

前々回の「リュックのおじさん」の記事は、私としては十分に構想を練り、構成も工夫して書いたつもりですが、5人の方々から熱心なコメントを頂戴しました。改めまして、感謝申し上げます。「リュックのおじさん」のように、受けるだろうと期待しながら書い…

リュックのおじさん

私は、散歩が大好きです。散歩と言っても、ちょっと遠方で、歩く距離もかなり長距離の場合が多々あります。都内をブラブラ散歩しながら、すぐに容易に気がつくことがあります。すなわち、やけに私と同じようなおじさんが目に付くのです。それもリュックを担…

洲崎・鳩の街 追加情報

「洲崎パラダイス」「鳩の街通り商店街」と図らずも戦後の赤線地帯散策コースが続き、恐縮至極でございます。しかし、その後、酢豆腐さんのご懇篤なる調査結果にすっかり触発されてしまいまして、我ながら物好きと思いながらも、近くの図書館に足を運び、小…

洲崎パラダイス

前回、旧赤線地帯の「鳩の街通り商店街」を取り上げましたところ、予想外に大きな反響を戴きました。とりわけ、酢豆腐さんからはあふれる教養の一端を惜しげもなく披瀝して頂き、怒濤のコメント5連発を頂戴いたしました。ここに、伏して心から感謝申し上げ…